三重県で注文住宅の新築がしたいという場合、その敷地となる土地についてもあわせて適当なところを探さなければなりません。幸いにして、三重県内にはさまざまなデベロッパーが開発した住宅団地がありますので、特に購入できる土地が少なすぎるということはないようです。しかし、三重県とはいっても県土は広大なもので、地域ごとに気候や風土が異なる部分がみられることから、そうした特色をよく捉えながら、充実した土地を選びたいものです。
三重県内でも北部にあたる北勢地域は、臨海部を中心に工業系の土地利用が行われ、政令指定都市である名古屋市にもほど近いことから、アミューズメント施設、大型のショッピングセンター、大学などの教育研究機関といった、多様な都市的機能が集中しているエリアといえます。この地域の代表的な都市としては、桑名市、四日市市が挙げられますが、周辺のいなべ市、鈴鹿市あたりにも宅地開発の波が広がってきています。総じて海沿いは気候的にも温暖で住みやすい地域であるといえますが、鈴鹿山脈のふもとのほうは、冬場に降雪がありますので、注文住宅を新築するのであれば防寒対策が望まれます。
三重県内の中部は中勢地域とよばれており、県庁所在地にあたる津市、松坂商人の発祥の地である松阪市を両雄として、三重県の政治、経済の中心地となっています。このあたりは平坦で開発がしやすい伊勢平野の上に都市が発達したという事情があるとおり、住みやすく温和な気候が魅力といえるでしょう。ただし、やはり冬場は鈴鹿山脈からの冷たいからっ風が吹くことがあります。
三重県の南部は南勢地域、東紀州地域に区分されており、海沿いは豊かな自然景観と歴史にいろどられた伊勢市、志摩市、さらに南下して熊野灘に面した熊野市や尾鷲市、山沿いにも大紀町などの街並みがみられます。気候は県内ではもっとも温暖ですが、多雨地帯としても知られるところですので、土地によっては水害対策なども考えておいたほうがよい場合があります。
さらに、西側の内陸には伊賀地域がありますが、ここは山間部に開けた上野盆地の上に、伊賀市、名張市の街並みがみられます。奈良県にも近いことから、意外と宅地開発は進んでおり、かなり大規模な住宅団地が鉄道の駅を中心として整備されています。盆地ですので夏場、冬場では寒暖の差がはげしいという特徴があり、降雨はどちらかというとかなり少ないほうであるといえるでしょう。